2005-06-22から1日間の記事一覧

「世論」と言う圧力

交渉が長引くにつれてマスコミ報道が、アメリカの主張が日本の消費者利益擁護者であるが如く報道されるに及び、その事が又、強力な「世論」となって会議に影響を与えていく。 一方、日本側役所相互間での疑心暗鬼も強くなり、国益以前に省益・局益をかけた相…

「中間報告」からの事例

中間報告に次のような下りがある.「公共投資の配分に当っては国民生活の質の向上に重点を置いた分野にできる限り配慮する」、「社会資本整備長期計画については・・・主要分野につき、現在を上回る計画の策定に就いての整備目標を示唆する」(A)《貯蓄投資バ…

「官僚用語」

又、交渉当事者、日米官僚組織の体質と思考形態の違いもあるのかもしれない。日本には、例えば「前向きに検討します」と言う官僚社会の常套句がある.これは、実際には「何もしません」と言うことなのだが論理の世界であるアメリカ官僚には全く理解出来得ない…

政治家の資質

そこには全く不運な事に、自身が「女性スキャンダル」で、政治的基盤が脆弱だった宇野首相が、首脳会談でいきなりブッシュから「日米構造協議」の提案を受け、気軽に応諾してしまったと言う出足の不運も重なった。 とは言え、大変残念な事だが、これらの事は…

日米の攻防

当初、日本側にはこの「日米構造協議」は、一種の「政治的セレモニー」では、の認識があったようだ。 然し、会議が重なるにつれアメリカ側は「日本から具体的成果を得ない限り米議会の強硬派は抑えきれない」、と「制裁発動」をほのめかしながら押し込んでい…