2007-01-01から1年間の記事一覧

下田での感慨

更に思う、アメリカへの真の屈服は、昭和20年(1945年)の「敗戦」と言うより、日本人でありながらアメリカに魂を売った「アメリカかぶれ」の二−三世政治家諸氏に多くの責があるように思えてならない。 歴史とは「旧きをたずね、新しきを知る」事なのだろう…

日本の「近代史」

「明治時代」に、ようやく国論を統一、日本が「近代化」に漕ぎ出すようになった。天皇を頂点とする中央集権的統一国家である。然し世界は植民地獲得の覇権争いの真っ最中で、否応なく渦中に巻き込まれる。 明治37年「日露戦争」が起き「日本海海戦」でロシア…

「年代の単位」

下田で自分自身、時間感覚の無さと、歴史認識の甘さを認識したのだが、それには過去の我々が「天皇の呼称」や「権力の所在地」を規準として時代認識をしていたからではあるまいか。 歴史を一本の時間軸で考えずに「奈良時代」、「平安時代」、或いは「明治時…

日本開国から僅か「150年」

あらためて開国以来の150年を考えた、実にその半分は75歳の自分自身が生きて来た期間である、正直なところ自分が生きて来たこの期間が決して長いとは思わないのだが、歴史をこのように見てみるとその身近さに驚くばかりだ。 戦時中の自分達「昭和一桁」は、…

「開国博物館」

所用を兼ねて伊豆半島南端の下田を訪ねた、東京から「特急踊り子号」で約3時間、明るい紺碧の海岸を左に見て東海道線―伊東線―伊豆急線に入ると南国の風情が目に染みる。 下田で所用を済ませてから「開国博物館」、初代アメリカ領事館だった「了仙寺」、「ペ…

「規制撤廃」が追い風

入院中の身近な「交通事故」の「加害・被害者」双方の悲惨な状況を見聞きした矢先、かねてから懸念していた長距離貸切「バス事故」が起きた。 スキー客を乗せた長野県の乗合バスが橋脚に激突して27人の死傷者が出たと言うのだ、バス事業者(バス会社)は、所…

「勝ち組み代表」「車産業」

このような急激な「車社会」の進展は、政治・経済・文化のみならず、前述の通り社会全般に大きな影響と歪(ひずみ)をもたらしているのだが、これは好調な日本の自動車産業に負うところ大である。 昨年度のトヨタ自動車グループ全体での生産実績は世界全体で…

加速度的「車社会」

確かに自動車普及と車の大衆化が近代文明の発展に果たした役割には目覚しいものがあると思う、然し、狭いこの国土に車が急増し、氾濫した我国の現象には決して単純に見過ごせないものがあると思う。 これは単に「事故多発」とか「環境汚染」とかの領域を超え…

「同病相憐れむ」

「個人情報」が叫ばれて久しい、最近では長い2−3週間海外旅行を共にしていても、名前も名乗らないし、名乗らせないのがこの頃の日本社会の風潮である。まして病院ではお互いに立ち入らないのが礼儀でエチケットだ。 入院中のKさん、Nさん、Oさんとは「同病相…

「死ぬほど辛い」「リハビリの痛さ」

この青年はパソコンが唯一の趣味だそうで、夜中にもこっそりと片手5本の指でコツコツとPC操作をやっていて、片手で日常の用を足すと言うのは想像以上に大変な事なのだと知った。 窓側の二人は、午前と午後に「リハビリ室」で、小1時間のリハビリが日課であっ…

「4人部屋」での「同志」

入院は4階の外科病棟の4人部屋だった、窓側のKさんは65歳、整形外科入院いらい既に3ヶ月目に入るという、一日中右腕を首からベルト状の器具と包帯で支えて、食事も左手でこなす。 「自分の腕がこんない重いとは思わなかった」、「右手を使えないとは何と不…

「記憶喪失」

その際、実に不思議な体験をしたのだが、今の家の間取りと全く違って見えたのである。それは紛れもない、4−5年前まで住んでいた前の家の間取りであった。寝床に入って薄暗い部屋の天井・四囲を見回し、今の自分の居るのさえも腑に落ちないでいた。 ひっくり…

「CT検査」

行きつけの高輪病院では「脳神経外科」で診てもらう事となり、直ぐ主治医は「CT検査」を手配してくれ、その結果すぐさま午後には手術と決まったのである。主治医の素早い処置と判断には敬服するしかない。 主治医には「何時頃頭を打ったのですか」と聞かれ、一…

「脳内出血」

正月半ばの先日、急に体調を壊し高輪病院に緊急入院し、頭部手術、術後約一週間の入院体験をした、診断書では「慢性硬膜下腫」となっているが所謂「脳内出血」と言う症状だった。 当日、妻が自分の異変に気付き、タクシーで病院に連れて行ってくれていなかったら…

危険な「現実」

今、日本最大「1000万部の販売部数を誇る読売新聞」が、社説と記事で「憲法改正」を掲げ、安倍晋三が総理大臣としてその事を言い立てている。 渡辺恒雄氏は過般の日経新聞「私の履歴書」で明らかにしているように、「読売新聞の社主で主筆」だと公言している。読…

過去を忘れ、学ぼうとしない日本

一方の日本はどうか、A級戦犯で巣鴨プリズムに囚われの身だった岸信介は満州人脈(児玉誉士夫等)と共に釈放され政界の表舞台に踊り出、敗戦後12年も経たない1957年2月に首相にまで就いた。 満州人脈は、敗戦と同時に、それまで国の総力をつぎ込んだ満鉄の…

 (二)「過去に学ばないものは過去を繰り返す」

日本と一緒に戦ったドイツは違った道を選んだ、第二次世界大戦後、ドイツは戦争犯罪者を自国で裁き、過ちは絶対に繰り返さないと決意し、「真の戦争の原因は資源の偏在と国境にあり」と看破し、欧州資源共同体EECを創設した。 このEECを発展させたのが、…

 (一)オシムの言葉「新聞は戦争を始める事が出来る」

今年は西暦2007年・平成19年、昭和で通算すると82年になる。 「昭和一桁世代」も、早くも「還暦(かんれき)」を超えるのだが、戦争を知らない世代が主役となる今年は、重大な日本の屈折点になりそうな予感がする、年頭に当り二つの言葉を引用したい。 念のた…