2005-12-01から1ヶ月間の記事一覧

「兄弟げんか」の元

竹中平蔵氏主導の「経済戦略会議」で、相続税の大きいのは「企業家精神を削ぎ、経済活性化の阻害要因」となっている、「大幅減額すべきだ」としていた。 むしろ然し、現状は親の財産を子供にそっくり残そうとする事が「醜い兄弟げんかの基」になっているようだし…

税率低減・控除増で減収「相続税」

相続税は親の遺産を譲り受けた際に、妻や子が譲り受けた資産に応じて納める税金である。 先ず国税収入に占める相続時の割合の推移から見てみたい、「平成初め」までは相続税が国税全体の大体4−5%で、税収約2兆円台であった。 処が、それが、平成10年以降は1…

近年日本を変化させたもの⑯ 「税制の不公平」(その4)

右表は刻々累増する日本の公債(借金)

国の歳出・歳入の推移状況

さて、今日は先ず、国全体の「税収」が「過去」と「近年」とでどのようになっているかを財務省資料の「線グラフ」で見る(上線が歳出、下線が税収)。18年前と一昨年とはほぼ税収は同じ約42兆円規模である。 歳出が大きく増加しているのに歳入が殆ど変ら…

「助け合い」が基本

「所得税」はそのような理念で「累進方式」をとっている、所得の「多い方が多く負担して」「所得の少ない方の負担は軽く」と言う考えだ。 「自由主義社会」では、往々にして強者が発言力を増し、その力を背景に政治的影響力を行使し「弱肉強食社会」化する危…

税の「機能」と「原則」

本来、税金には「所得再配分機能」と「応能負担」の原則がある、元々「自由主義社会」は、「力があり、努力すれば金持ち」になる事を認め、「前提」にしているのである。 然し、努力したくても、発揮する場面に当らない場合もあるし、働きたくても体が弱かっ…

「低所得者」が国を支える構図

所得税の一方の柱「申告所得税」はどのように推移しているのかを見よう、申告所得は、毎年3月15日までに前年の所得を「確定申告書」に記載して税率に従い「税額を納付」するものだ。 自営業者・個人事業主・有価証券や不動産等の売却益等あった方、他に前…

「最高税率低減」で「貧富二極化」の税制

所得に対して課税されるのが「所得税」だが、個人と法人で税率は違っている。個人の所得税も、本来、年間の所得を自分で集計して「年間所得を確定申告」し「税額」を納めるのが原則なのである。 然し、敗戦後、進駐軍の要請で来日して日本の税制を指導した米…

たばこ「一本1円」上げ

ところで、来年度予算案骨格が「政府与党税調で決まった」と昨日・今日の新聞テレビで報じている。これは今後の増税も、最も「弱い層」を対象としている証明だと思う。 今日、お昼のテレビのインタビューで「たばこ税引き上げ」について意見を聞かれた小泉氏…

「不公平」な社会

先日の「みずほ証券」株売買発注誤操作で、一瞬の内に400億円の損失を出した件で、ミスに乗じて濡れ手に泡の「儲け」をしたのは外資「ハゲタカ」だけではなかった、個人も居たのだと言う。 その個人が瞬時に手にした儲けが「6億円」と聞き驚いていたら、何と…

「国民の汗と油の結晶」が「バクチ場へ」

今の政府は、銀行・郵便局に預けている巨額の「個人マネー」が「投資」に向かえば、「企業にカネ」が回り、「経済が活性化する」としている。 然し本当にその通りであろうか、少なくとも個人個人は前記の通り、金利がゼロだから「止むを得ず」リスク(危険)…

家計の「リスク資産」1割を越す

日銀発表の9月末現在の個人金融資産は1453兆円で、そのうち元本が保証されない「リスク資産」が、前年より23%も増えて153兆円になったと言う。 「リスク資産」と言うのは「株式」、「投資信託」、「外国投資信託」、「外貨預金」を指し、高利回りをうたっている…

「危機の予兆」

政治権力と言うのは、政治的行き詰まりや、社会的不満や矛盾が充満してくると、往々にしてそこから国民の目を逸(そ)らさせ、一方で報道・情報操作に走り、国民を抑圧しようとするものだ。 更には、国外に「敵」を作り、過剰な「愛国心」と「敵愾心(てきがい…

東北「悲劇の歴史」

「米」を主食として来た日本においては、歴史的に農家米作の「豊作」、「凶作」は、即、日本の経済・社会・政治全般に様々な影響を及ぼして来ている。 昭和初期の東北・北海道では、冷害と不況が連続して起きた、即ち、昭和6年、7年、9年と、相次いで冷害による凶…

「田園正に荒れんとす」

その後、彼等が成人して日本も高度成長期期に入り、農村は産業界への人材供給源として大きな役割を果たす事となった。若者の多くが相次いで都会へ出て、農村はお年寄り主体となった。 加えて、農村では省力化、「機械化」が進み、農業そのものはトラクター・…

戦後経済の歩みと「日本の農村」

日本人は元々が「米食」を主食としてきた、それだけに農村及び農業が重視され、勤勉なる日本人の「人間形成」にも地方農村は大きな役割を果たして来たのである。 敗戦後、国土の荒廃もあって日本は極度の食糧難に陥り、その折にアメリカから主に学童向けとし…

自殺率「日本一」の秋田県に見る

全国の自殺者が近年、例年3万人を超え、一昨年実績で3万4427人、10万人当りで25.5人と、世界では3番目に多く、先進国中でも日本は最悪の状態にある。 最近の統計では「中高年働き盛り年代」での自殺者が多く、これは経済的事由による方が多いという集計結果…

「信用取引」の怖さ

もう一つインターネット取引の怖さは「のめり込み」ではあるまいか、昨日も記した事だが一旦相場取引で「損」を出すと人間と言うのは大なり小なり「逆上」して、「何とか取り返そう」と焦る。 その場合に「信用取引」で「一挙挽回」を図りがちだ、「持ちがね」を…

インターネット社会の功罪

「バクチ世界」となって、誰でも家に居ながらパソコンで安易に株取引が出来るようになっての危険性については、以前から気にしていた。 今回、証券取引のプロの世界で「1株を62万円」で操作すべきところ、PCのキーボードを押し間違えて「1円で62万株」で売…

「夢」と「落とし穴」

「バクチの世界」には「万に一つ」だけれども「大当たり」すると言う「夢」がある、実際には実に確率の悪いものだが、追い詰められてくるとその「夢」にすがり、期待をかけるしかなくなる。 人間は何時も「夢」がないと生き続けられないものであり、窮した時見る…

「善人」・「バクチ」・「地獄」

海外投資部門で「会社の金17億円を着服」したとして、最近「業務上横領罪」で逮捕されたカシオ計算機資金部次長は、逮捕時、哀れにも「日雇い労働者」になっていたと云う。 又、大手銀行の元女子行員が預金者の金から「10億円を横領」した夫婦の場合、横領し…

狩猟民族は「バクチが得意」

黒の紳士のボーイ(と言っても中年を超えた一見紳士)が素早く(然しさりげなく)近づいて来てこちらの差し出す札をコインに両替して持って来てくれる。 ルーレットは何台かあって周りを客の何人かが取り囲んでいて、その夫々の器械は黒紳士の一人が「指先で…

「ハンブルク」での「賭博場」体験

最初の洋行は、今から四半世紀前の1980年6月の「北欧・ヨーロッパ視察団」の一員としての2週間であった。 団員30数人で数カ国を廻った折の事である、確かドイツ・ハンブルクで、数人で初めて「賭博場」で「バクチ体験」をした。 それまでは「バクチ場」と言う…

「軽率さ」の代償

「一局」が終わって、見物人も去って3−4人となった。自分も立ち去ろうとしたら対局相手から「先程の指導料500円払え」と云われ、「いやカネがない」と言う。 うかつな事に、「勝負の後で」気が付いたのだが確かに「指導料五百円也」は卓上に小さな表示で掲出…

若き日の新宿西口「五目並べ」

今から50年も前の1952年(昭和27年)、転勤で田舎から東京勤務となって間もない頃の体験である、銀行独身寮は新宿西口から10分余りの距離にあり、朝夕の通勤には新宿西口広場を通っていた。 広場と言っても、当時の西口には2両連結のグリーン色の京王電車が…

「人間の欲望」には際限が無い

「証券投資」或いは「資産の株式運用」などと言ってみても、金を出す方からすれば「利益目的」であり、所詮は「投機」であり、「博打[バクチ]」の世界だ。 本来、株式投資は「配当利回り」が基本だったのが、売買する市場も多様化して換金性も増し、最近の…

「欲望」の世界

元々、市場経済下での人間は、際限のない「欲望の虜(とりこ)」になる。「百万円」の金を持つ人間は「一千万円」に、「一千万円」の人は「一億円」に、「一億」の人は「十億円」に、「百億」の人は恐らく「一千億」にもしたい、となるのが人間の性(さが)…

主婦まで「バクチ」に誘い込む

悪い時代で、政府自らが「ゼロ金利政策」をとり、「証券大衆化時代」とか云って、マスコミも囃し立てて国民を「バクチ世界」に誘い込む。 ITの利便性と相俟って「あの人もやっている」のなら「自分も」となるのではあるまいか、その事が最近の「インターネット…

「善良人間」を地獄に誘い込む「バクチ時代」

インターネットでの株取引が手軽に「いとも簡単」に出来るようになって、居ながらに「何十万」・「何百万円」の株取引が可能となって、一体どのような悲喜劇が起きるものであろうか。 新聞情報によると、最近の証券市場活況の主体は主に「女性層」なのだと聞…

「弱者にむごく」「強者にやさしい」政治

今の政治は弱者や病人は「自己責任」とばかりに突き放し、負担だけは強いている。何れ「税」の事については記す予定だが、今度の政府税調「増税案」でもサラリーマンや大衆課税で「大幅増税」となっている。 「医療改正大綱」で見ても「三位一体改革」の中で医…